2015年03月03日

【議会・議員・政治家を見る眼】…市長選後初の市議会が開会中。第一回定例会・一般質問発言要項も公開中。

年明けの我孫子市長選および市議会議員補欠選挙後、初となる定例市議会が開会中です。

明日から3日間に渡り、本会議場に於いて、一般質問が行われます。
議会HPにも一般質問の発言通告(「一般質問発言要項」…質問の見出し)がアップされています。
http://www.city.abiko.chiba.jp/index.cfm/19,141778,77,815,html

定例会(定例市議会)の開会冒頭に議長の許可を得て市長が行う【市政一般報告(3月は「施政方針」)】と合わせてご覧に成ると、市政の今・市政の課題が良く解ります。是非、ご覧ください。


▼丁々発止の議論があるか?ベタ凪(なぎ)の議会か?
さて、現在開会中の通常国会の予算委員会では、真っ当な議員は除き、予算に関する質疑に力点が置かれる事は殆どなく、国民が望んでいない「政治とカネ」の質疑に焦点が当てられ、不毛な時間と経費が費やされていますが、住民福祉の向上を預かっている基礎自治体議会においては、そのような「為にするスキャンダル追及」は行われるような素地も余地も有りません。

<議会を見る眼(視点)>
●どのような論戦が行われているか?いないのか?
●そもそも、誰がどのような質問を行っているのか?行っていないのか?
●批判の為の批判ではなく、市政の向上に向けた議論が為されているか?いないのか?
●市長以下執行部は、議員の質疑を確りと受け止めて、誠実に答弁しているかしていないか?
●採決結果(議員個々の賛否の中身)はどうであったのか?説明責任を果たす構えの有無はどうか?


我孫子市議会では、平成16年第3回定例会(9月議会)から、インターネット議会中継を導入しています。
導入から実施に至るまで、本当に様々な議論を重ねた上でやっと実現に至ったものです。

その他、議会改革の取組みについては「こちら」をご覧ください。
ご覧頂いてお分かりのように、殆どの取組みは前任期以前の議会で行ったものです。

ちなみに、我孫子市議会では、インターネット議会中継の導入から10年を経過しています。

この取組みは、現在の自治体議会において標準装備となりつつありますが、委員会審議にもネット中継を導入した効果は非常に高かったと思います。直接目にして、耳にして頂く事で初めて判る事が沢山あります。こちらにつきましても、是非、一度、ご覧いただきたいと思います。


▼「議員の実績」とは何ぞや?
ちなみに、たった一人の議員の質問で、いきなり何かが変わる様な事は先ずありません。

全国の何処の議会にも、「これは私の実績だ手(チョキ)」と、やたらと誇示するような方を目にしますが、非常に不正確かつ不誠実であり、眉唾物だと感じます。


「議員の実績」を正確に誠実に言うならば、
→「このような課題があり」「こうした質問を行った」、現在、「こうなっている」
→または、「このような議員発議の条例提案」をし「条例可決に至った」「結果としてこうなっている」

です。

百歩譲って、今までの議会において同種同様、類似の提案が無かった「全く新しい視点」に基づく質疑提案があったことで、事務事業や行政計画が変わり、政策の実現に至ったというケースは別かなぁ…と感じますが、そのようなケースは極稀です。

永年の積み重ねの中で、小さい穴をこじ開け、それを受け継いで行く中で、やっと変わって行く事が殆どです。

市政も県政も国政も、良くも悪くも計画行政で行われている以上、致仕方ない事ですが、だからこそ、議会という議事機関があるのであり、市長という執行機関があるのです。

議員には、残念ながら「予算編成権」も「予算執行権」もありません。
議員によって構成される議会は、飽く迄も「議事機関」であり、「議決機関」です。

ここまでお読みいただければお分かり頂けると存じますが、
たった一人の議員の質問で、いきなり何かが変わる様な事はあり得ないのです。

合議機関であるということへの無理解から来る物言い。
「これ見よがしな実績の誇示」には、どうぞお気を付け下さい。


▼誠実な議員がどれだけ居るか?で、自治体の未来は決まる。

主義主張も、出自も、年齢構成も、男女の別も諸々事なっている者の総体が議会です。

丁々発止の議論、是々非々の議論が行われている議会に未来があります。

問題提起と、その課題解決策(政策)の提示を何度も何度も行う。
手を変え品を変え、切り口を変え、間断なく提案して行く。

賛同者を増やし、納得させるだけの材料と論旨をもって向き合う。

議会はこの繰り返しです。

自治体の存立(根幹)にかかわる問題が生じない限り、一致団結箱弁当的な議会には成りませんが、どれだけ誠実に議会活動を行い、議会(審議)に臨む議員が居るか居ないか?に自治体議会、引いては、市政向上は懸かっています。

もう直ぐ迎える統一地方選挙に於いて、その選択権を持っているのは主権者たる国民のみです。

地方議会議員の不祥事が相次いだ中で迎える選挙となりますが、未来に向けた確かな選択により、確かな自治体議会が産まれる事を願って止みません。

以上、ノンバッジの市民(経験者)の立場からの一言でした。

ご参考になれば幸いです。

posted by 久野晋作 at 12:17| 千葉 | 議会報告(一般質問他) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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