「すべて」が集約された、天皇陛下のお言葉でした。
私は、その時、議会棟の会派室にて一人黙祷させていただきましたが、犠牲になられた皆様に改めて哀悼の意を表すと共に、被災された皆様が一日も早く日常を取り戻されることを切に願いました。
私の住まう我孫子市も、震災に伴う液状化等により布佐地区を中心に甚大な被害を受けました。また、福島第一原子力発電所の事故により、私達の郷土にも、少なからず放射性物質が降り注いだ為、除染活動に取り組まざるを得なくなりました。
そして、現在、引き続きの除染活動や近隣3市からの高濃度放射性物質を含む焼却灰の搬入問題等も抱えています。東北の被災地と比べれば、被害のダメージが低いことは間違いありませんが、今回の震災の爪痕は今なお深く残り、そして、幾重にも覆い被さり暗い影を落としています。
しかし、嘆いてばかりいても何も始まりませんし、何も変わりません。
だからこそ私達は、一日も早い復興の為、全市を挙げて復興活動に取り組んでいます。
◆
さて。
政治も、財政も、経済(物欲資本主義)も、地域社会も、教育も、医療も、福祉も、全てが行き詰まりを見せています。「このまま(の制度・システム)で大丈夫だ」と、思っている方は誰一人としていないことでしょう。
相次ぐ異常気象の例に見るまでもなく、地球全体が大きな変化の中にあると言っても過言ではありません。もはや、「過去の延長上に未来は描けない」ということは自明の理です。
震災直後に、多くの方もおっしゃっていましたが、今回の大震災をキッカケとして生き方を見つめ直し、改めるべき所は躊躇せず改めることが絶対に必要です。
更に言えば、震災前よりも素晴らしい世の中にしていくこと、つまり、本質的な意味での日本を再興する契機に。強いて言うならば、「新たな生き方(文明のモデル)」を日本に興す時ではないかと思います。
そうでなければ、被災された皆さんの無念を晴らし、犠牲になられた多くの方々の死を弔うことは出来ません。
この度の震災は、国難とも言うべき、未曾有の大災害となりましたが、日本の底力、言うなれば、国民・県民・市民の力が、今ほど問われているときはありません。
◆千里の道も一歩から。
直ぐに良くなることは無いけれども、その意識や意思の有無、そして「姿勢」が問われ続けている。
私は、そう考えています。
また、私たち国民自身も、政治や周りの動きに対して依存するのでもなく、直ぐに結果を求めるのでもなく、傍観者を気取るでもなく。国家の一員として一定の負担も引き受けていくという「国民としての責任感、寛容さ、そして我慢強さ」が必要ではないか?と。
私は、決して下を向かず、ひたすら前を向き頑張って行く所存です。
◆一致団結、一致協力。
心を重ね、周知を集め、負担は分け合い、利他の精神をもち、この国難と正面から向き合って行きましょう!
日本には、まだまだ可能性がある。絶対にこんなもんじゃない。
日本には、貧困や困苦に喘いでいる世界の国々を救う力がある。
こうした想いを旨に新たな一歩を踏み出して行きたいと思います。
平成25年3月11日 久野晋作
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