■暖簾に腕押し。糠に釘。
「ご自分の出処進退を自治基本条例と関連付けるのはおかしいのではないか?」との質問に対して、福嶋市長は「(自治基本条例が)制定されれば従う。本来は(制定と自分の出処進退については)区別されるべきと考えている。制定されなければ、4期目についての判断は9月末に明確にする。(一連の自分の発言は)完全に一貫しているものであり、何も矛盾していない」と、力強く答弁し、関連付けを明確に否定しました。
(策定委員会での市長の発言)
「9月議会で自治基本条例が可決されれば、それに従います。そうでなければ、9月末の時点(9/29)で改めて出処進退について表明します。」
たしかに一貫している「部分」はあります。しかし。果たして「自治基本条例の制定」と「ご自分の出処進退」についてリンクしていないと考える人は居るのでしょうか?
■理由。
出処進退の表明が9月末でなければならない理由は一体何なのでしょう。
市民・「学識」・職員…と、人力・労力・コストをかけ、自身の任期に合わせる形で策定し、議会の中日に駆け込み乗車のように追加上程した「今回の」自治基本条例案が成立しなければ、「責任を持って続投する」と言うのでしょうか?
■ポイント。
・市長は、自身の判断で策定委員会の委員長として「今回の」自治基本条例案の策定に徹頭徹尾関わりました。そして、その条例案の第14条において「市長は、我孫子市のバランスのとれた発展が図れるよう、その職には連続して3期を超えて存在しないように努めます」と明記しました。
・市長は、議会制民主主義や二元代表制を弁えず、会期の中日で今回の条例案を提出しました。このことで、我々議員の条例審査期間が短くなっていますし、議案大綱質疑までに1日しか期間がとれなくなっています。また、法律で認められている請願(陳情)という市民の権利が(実質的に)阻害されました。
■当然の意思表示。
そのことに対して、議会として「抗議」する形をとりました。
「はい。そうですか。」
と、中日で出された議案を唯々諾々と受けるわけには行きません。
これは「自治基本条例」に対して、是であるか非であるかは問題ではありません。選挙を通じて市民の信託を得た議員で構成される議会との「あるべき形が守られなかった」ということに対して、責任ある立場にいる議員として当然採るべき行動だと思います。
しかも、条例案はただの条例ではありません。
市の自治のルールを決めようとするものです。
賛成するにも反対するにも、それ相応の時間が必要です。
どこまで緊急性があるのか判りませんが、少なくとも、議会開会初日までには議案を上程するのが当然の義務といえましょう。自治のルールを定めようとする以前の問題です。
■ダメなものはダメ。
「あいづっこ宣言」の一節をお借りすれば…。
やってはならぬ やらねばならぬ
ならぬものは ならぬのです
続けるにせよ、辞められるにせよ。
既に腹が決まっているなら、もう表明しても良いのではないでしょうか?
何の得にもならない一連の○○騒ぎに対して、どのような責任意識を持ち合わせているのか、25日の特別委員会で質したいと思います。