■目玉議案が「ない…。」
懸案の自治基本条例(案)ですが、先日8/25(金)に追加で開催された策定委員会でもまとまらず、最終的には9/3(日)の会合をもって「策定委員会としての条例案」とするとのこと。
市長・執行部(企画調整室室長)からは以下のような説明がありました。
・未だ成案になっていない。
・9/3;最終の策定委員会を開催(調整中)。
・9/4-7;条文案(の表現)を法規を含めて検討。
・9/8;追加議案として各議員に配布…。
・9/13;上程予定(議会の中日に条例が上程されます)
この説明を聞いた議員で「ふーんそうか…」と、納得した議員は誰一人居なかったことでしょう。
本来確保されている議案審査の時間もなく。議会の中日に上程された議案を、どうやって当該会期中に可決しろというのでしょう?
全くもって、議会の審議というものを軽視しています。中日での提出ということになると、継続審議になることを織り込み済みで提出していると思わざるを得ません。
■そこまでして急がねばならない積極的な理由は一体何なのか?
そもそも、そのような議案内容であれば、なぜもっと丁寧に取り扱わないのか?甚だ疑問でなりません。
急いてはことを仕損じる
という典型的な事例となりそうです。
■真の狙いは何?
9月議会で成立可決を図るという狙いを持つものではなく、9月議会に上程する事に意義を見出しているようです。
まさか、「会期中に成立しなかったから責任を持って4選へ向けて立候補する」などと、言わないと思いますが、その実現性を否定できない状況です。
もしそうなるとしたら。
アッパレ!
の一言でも【議場の中心で大声で叫んで】みたい気分です。
兎にも角にも、何が何でも上程するようです。
■祝?全国初!
このような形で上程されるのは、地方政治の現場においては異例と言えます。しかも、条例が条例だけに全国初のケースとなることでしょう。
■流石にキ・レ・マ・ス。
議運のメンバーの多数から「このような形になったのであれば、本来12月議会にすべきではないか?」と意見が出されたことはある意味当然と言えます。
(言わずもがなの)議会議員としての責務と矜持を忘れず、今回の(未だ見ぬ)条例案の審議に当たろうと強く決意を固めた一日となりました。
市長が随分お急ぎですね。
我孫子市議会が
外国人参政権を織り込んだこの条例を可決するのか、廃案にするのか遠くから見守っています。
「外国人参政権」ですが、そのものズバリを規定するのはそれこそ上位法に対する違法行為ですので、それは有り得ませんし、有ってはならない行為と言えます。
しかしながら、一般的な感覚(≒市民感覚)では、そのように捉えられる箇所があることは事実です。【市長を委員長に抱える策定委員会】は、タウンミーティングやパブリックコメントでも数多くの意見が寄せられている事を真摯に受け止めなければならないと思います。
ただし。人口減少社会を迎える中で、「今を維持しようと思えば」、外国人労働者の受け入れ問題は切っても切れません。その意味において「も」、今後、基礎自治体において国際化問題は不可避です。
上記は労働力問題に関しての捉え方ですが、相互依存なくして有り得ない現在、「内向きの思考」に終始してはならないと思います。
よって、端的な「排除の論理」には賛同できませんが、これらの問題を自治体レベルで考える場合、慎重には慎重を期して取り扱うべき問題であると考えます。
策定委員の方の発言の中には、非常に重要な論点や核心を突くものも少なくありませんでしたし、パブリックコメントも同様です。より多くの気付き・視点や示唆があります。
石狩市での視察でも学びましたが、様々な意見の中から、よりよい方向性を見出していくという意味において、私は「市民参加」の必要性は否定できないと考えています。
しかし、運用のされ方によっては【恣意的に利用される危険性】があることは否定できませんし、(「学識経験者」も含めた)市民(公募)委員の選定等にも内在する課題があるということも多々指摘されていることでもあり、私も同様に思うこともあります。
9/25(月)に向けて、しっかりと準備を進めて行きたいと思います。
自治基本条例が抱える問題など、市民に分かるような形で議会で議論されるのを期待しております。頑張ってください。