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ブータンのGDPは日本の1/20。
しかし、ブータンの幸福度指数は97%(5年前の調査)。
一方、わが国の指数は先進諸国と比べても低い数値が出ています(満足度という観点でも非常に低い数値が出ています)。食糧から生活雑貨を含め物質的に、これだけ恵まれているにも関わらず「不幸せ」であり「不満」だというのは皮肉でしかなく、何か大切なものを見落としているからに他ありません。
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ブータンのティンレイ首相は
「GDPがこの社会のあらゆる問題の原因であり源である」
と指摘。
「人と人とのつながりを大切にする価値観が有る国」ブータン。
「支え合って生きること≒幸せ」だと感じる国。
雑貨店を営むブータンの女性の「幸せは一つではない」「店の仕事も夫も家庭も全部大切なのです」というコメントは非常に印象的でした。ブータンでは、幸福度に関する教育も徹底しているとのこと。次世代にもこの価値観をシッカリと継承することに力を入れています。
それぞれ、今までは当たり前にもっていた価値観なのに、現代に生きる日本人が(特に戦後)見失ってしまった非常に大切な視点だと思います。
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人は根源的に
「必要とされること」「役に立つこと」「感謝されること」
を求める生き物です。
「軽んじられてきた精神的・心理的・情緒的な欲求に注目しなければならない」
「それらは人間にとって大事な欲求なのです」
とティンレイ首相。
まったく同感でした。
荒川区においても、幸福度に関する施策を取り入れているようで、この取組みも、薄れつつある「人と人とのつながり」「活躍の場・近所づきあい」を促進・再生しているようです。
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低成長時代・人口減社会に入ったわが国。
「手本」はありません。安易に海外のモデルを輸入し加工していくのではなく、日本の国柄に沿った成熟型の社会のモデル、を早急に見出していかねばなりません。逆の発想をすれば、モデルを見出し安定軌道に乗せることができれば、日本には世界をリードしうるだけの潜在的な国力や国民力があると私は信じています。
実は、昨日、朝4時に起きで車で浜松に向かい、これからの「日本の国是(正式には「新日本ソーシャル・システム」)」について、林英臣先生ほか林塾関係者と緊急の打ち合わせの場を持ち、一気呵成に一つのモデルを作りました。
こうありたい。
こうあらねばならない。
そんな想いと使命感を注入しました。
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「国の目標(国是)」がないのが今の日本の最大の問題です。
そのことがありとあらゆる面で国力を減退させています。結果として、世界や地球という大きなステージで本来貢献できる範囲を狭めてしまっています。
私たちは、目先のことに目を奪われている間に、大切な何かを見失ってしまっている。彷徨い続け、沈みつつある日本丸を掬い上げ、シッカリと正して行く必要性を国民が感じています。
政局も経済も混迷を極めていますが、誰かのせいにしたり、文句を言っていたり、嘆いてばかりいても何も始まりません。
林先生には大局的な見地に立って物事を捉える必要性を教えていただいています。林先生の下に集った全国の同志と共に、また、同じ志をいだく全国の仲間とともに本氣の世直しに取り組んで行かねばならないと思いを新たにした一日となりました