
『信義誠実』を地で行くゲバラの生き様に静かに心を打たれました。
革命のアイコンとなったゲバラ。
でも、映画で描かれた彼はスーパーマンでも何でもありませんでした。信念に対して、どこまでも愚直で、義に生きる人物として描かれていました。ゲバラ役のベニチオ・デル・トロの演技は秀逸です。
大変難しい時代に突入していますが、『カリスマ(救世主)の出現に期待するのではなく、一人一人の責任を自覚し、出来ることから始めていく以外に明日を切り開く術ははいのだ』というメッセージを私は受け取りました。
「祖国か死か」というセリフがあります。
このセリフを現代に生きる日本人がどのように感じるのか?
非常に興味深い問いであり、尋ねるのが怖い問いでもあります。
「独立と平和」は祈っているだけでは実現し得ない永遠のテーマです。
映画はドラマチックな構成にはなっていません。
史実に忠実に淡々と進んでいきます。
若い世代こそ見るべき作品だと感じました。
後編の『チェ★39歳別れの手紙』は今月末にロードショーされます。