昨日は午後から赤坂の日本財団で開催された、自民党「無駄遣い撲滅プロジェクトチーム」主催(構想日本協力)の、【文部科学省の政策棚卸し(事業仕分け)作業】を傍聴しました。(構想日本HP)
6月に草加市で行われた「事業仕分け」を傍聴しましたが、今回は国の事業を対象とした初めてのケースです。この事業仕分けの手法については賛否両論あると思いますが、右肩上がりの時代が完全に終わり、限られた財源であるという現実をキチンと直視すれば、「(たとえその事業に必要性があったとしても)あれもこれも…何でもかんでも今までどおり継続させていくこと」は絶対に不可能です。
何らかの手法を使って「聖域」と呼ばれてる(or思い込んでいる)事業に切り込み、そして、オオナタを振るって事業を見直し(削減)していかなくてはなりません。ですから、こうした手法(外部評価)も「その手段として有効であり、必要である」と私は思います。
自治体レベルで行われる評価手法は、一つの事業に付き30分単位で「事業説明⇒質疑応答⇒評価」までのプロセスを一気に行っていくのが定型スタイルのようですが、今回は一つの事業に付き60分をかけ、評価者も倍以上の人数を割いて行っていました。
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感想として、文科省の答弁には「質問に的確に答えていない(はぐらかし・肩透かし・居直り)」という印象を強く持ちました。事業を否定される事が、自分の仕事または人格を否定されることのように感じていた方もおられるのかも知れませんが、どんなに彼らが優秀な官僚であったとしても、事業も給料もすべて血税によって賄われているという認識を強く持っていただきたいと思いました。
評価者の人数はもう少し絞った方が良いのではないかと思いましたが、評価者のバックグラウンドを活かした切り口での質問があったのは、今回の形式が効を奏したと言えると思います。ただ、事業に関する質問が主体であるべき所、長々と自説(経験談)を展開する方もいらっしゃったので、当該事業について十分に審議が深められなかったのは玉に瑕というヤツでしょうか…。
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評価対象となった28事業のうち、ほぼ半数の事業が「不要もしくは今のままなら不要」と評価されましたが、この事業の元(根拠)と成る予算は内閣が提出したものであり、国会で審議され、国会で議決されたものです。一つ一つの事業を全て精査して予算の可否を判断することが現実的に不可能である事は立場上理解できますが、これほどまでに見直しすべき事業が多いということに対して「(政府与党に身を置く議員として)忸怩たる思いがある」との河野代議士の弁がありました。
本来、こうした事業については「予算化」されるまえに精査されるべきモノです。閉会式で述べられたように、是非とも他の省庁の事業についても同様に事業仕分けを展開していただき、不要不急の事業をキチンと精査し、そのように判断した事業に関しては予算計上されないよう(最低でも根本的な見直しをして)欲しいと思います。それが政府与党にいる議員の責任です。
他国では失政すれば「政権交代」が基本ですが、この国では実質的にはその「当たり前」が今の今まで実現していません。戦後半世紀以上にわたって政権の座に鎮座し続けた政府与党としての「棚卸し作業」を国民が強く求めています。
国民の審判が下る総選挙まで最大でも一年と少しの期間を残すまでとなりました。主権者である国民はどんな「評価」をするのか。
今後の日本の行方を大きく左右する「評価の時」が刻一刻と迫っています。
下記は当日の音声(の一部)です。
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