2008年06月25日

6月議会閉会

本日を持ちまして6月議会が閉会しました。6月議会は予算審査がなく、提出議案が少ないのが「通例」であり会期が一番短い議会ですが、例年の6月議会に比べて「印象深い」議会となりました。

■唐突な議案の撤回
6/17付けのブログで報告させて頂きましたが、一般質問終了後に行われた津川武彦議員の議案大綱質疑を受けて、議案第三号の「財産(農産物直売所アンテナショップ)の取得」については「諸般の事情により議案を撤回する」という前代未聞の展開に…がく〜(落胆した顔)

農産物直売所事業については、3月の予算委員会で重点的に取り上げた問題(最終日の討論内容はこちら)ですが、6/23の環境経済常任委員会での飯塚議員の質問で「新たな問題等」も指摘されました。また、当該委員会の審査の大半の時間(約2時間)がこの事業の審査に費やされました。これからの議会でも全議員が注視する要チェック事業となるでしょう。

■職務と責務を全うします。
私が委員長を務めさせていただいている都市建設常任委員会の審査においては、栄町のマンション建設問題、治水対策事業(布佐大割・若松・天王台流域)、我孫子利根線の交差点改良事業の不手際、北柏霊園開発問題等について、数多くの質疑が出されました。

審議の後半より「審議時間を早く終らせるように」との激しいプレッシャーをいただきましたが、現在、年に四回しか開かれない委員会審議を最大限有効に活用するため、すべての質疑を出し尽くしていただけるよう(委員の皆さんから選んでいただいた)委員長としての最低限の責務を果たさせて頂きました。

■気になっていること。
ここ最近気になっているのは、議場や委員会室内に漂う「緊張感のなさ」です。良い意味での「ピリピリ感」がありません。丁々発止のやり取りをすることが常に正しいとは思いませんが、市民の皆さんの信任をいただいて議席をいただいている以上、執行部と議会の間では「馴れ合い・持たれ合い・安易な妥協」は許されないと思います。


■下記は昨年3月の一般質問の冒頭の言葉です。

星野市長を迎えるに当たって一言申し上げます。星野市長、このたびは御当選まことにおめでとうございました。鳥取県の片山知事がとある講演で、二元代表制の首長と議会が車の両輪であってはならないとお話しになったそうです。それは、夕張市を見れば明らかである。首長と議会がいつも同じ方向を同じスピードで走り続けてしまった結果、あのような財政破綻を招いたという意味です。ちなみに、その責任が放漫経営をした市長、それをチェックできなかった議会にあることは言うまでもありませんが、漫然と彼らを選んできた夕張市民にも責任の一たんがあることを忘れてはならないと思います。予算編成権と予算執行権という強大な権限を持つ市長を車のエンジンと例えるなら、議会は総体として時にブレーキの役割、時に市長の政策を加速させるターボの役割を、そして市長の方向性に疑問を感じれば、ハンドルを切り、方向修正を行う役割を果たすべきだと私は感じています。市長は就任時の記者会見で、議員とは本音で話し合う姿勢でやっていくとお話しになったようですが、私も同感です。議会と市長はいたずらに対立し合うのではなく、本来の意味で牽制し合い、市政の向上に資するべきだと思っています。私は、市長とは真に是々非々の関係でありたいと思っています。


■下記は同じく昨年12月のものです。

「廣ク會議ヲ興シ萬機公論ニ決スヘシ」、これは明治新政府の掲げた五箇条の御誓文の第1条です。今後国民が望もうが望むまいが、地方分権はますます進んでいきます。そのときに議会と市長による二元代表制度が真に確立されていなければ、地域主権は確立しません。また、その地域の統治構造はゆがんだものになってしまいます。議会と市長の2つの機関の本来あるべき関係とは、互いが互いをチェックし、地域課題の解決のため、また市民利益の実現のため、建設的かつ緊張感のある議論を行うことであり、二元代表制度下の地方議会において、与党だの野党だのという意識は全く無意味なものと言えます。この意味においても、形式的な議会改革を行うのではなく、議論の活性化や議会の信頼回復のための議会改革が必要であり、私はその実現に尽力したいと考えています。


私たち議員は、市長をトップとする行政機関とは「対峙」する機関であって、いつも同じ方向を進む車の両輪ではありません。「うまくやる。」とか「仲良くやる。」のが、議会(議員)と行政(市長以下職員)との「あるべき関係(良好な関係)」だとは思いません。
posted by 久野晋作 at 23:59| 千葉 ☁| 議会報告(一般質問他) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする