ネットおよびSNS上で話題にのぼっている「町田市における中学校完全給食実施についての請願」にかかる和光市長の松本武洋さんのFacebookへの投稿記事を拝見し、思うところがありましたので私のFacebookページにてシェアさせていただき、本年6月議会から我孫子市議会において議論されてきた【請願:学校給食の完全無償化】についての所見と合わせて記しました。
ご一読いただければ幸いです。
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本質にキチンと言及する。
問題の本質から逃げない。
あとは判断の問題。
SNS上の情報から、町田における議論を注視していました。
噂の現場も録画して拝見しました。
学校給食だけの問題ではありませんが、「財政的な見地が抜け落ちた議論」は絶対に避けないといけないと痛感しているところです。
結果的に(回り回って)子供達にツケを回すことになりかねないからです。
本市では、約20年以上前から中学校(6校)も自校式で提供していますが、その導入に当たっては様々な議論がなされたことを議事録(平成7年度以降から電子記録がスタート)から確認することができます。
http://www.kaigiroku.net/kensaku/abiko/abiko.html
(「中学校給食」で検索してみてください)
20年以上も経てば、設備の更新、安全衛生管理上の問題など、課題は決して少なくないところです。
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同種の議論が、我孫子市でもこの間行われて来ました(現在進行形です)。
6月議会において「学校給食の無償化」を求める請願が提出され、6月議会、9月議会では「継続審査」となり、今議会において賛否を決することになります。
請願の願意は
・我孫子市の学校給食の完全無償化をめざすこと
・我孫子市の学校給食自校調理方式と栄養職員の全校配置に引き続き努力すること
・国費として学校給食無償化を実行するよう、国に意見をあげること
の3点です。
教育委員会学校教育課からの情報提供によれば、小学校(6,310人分)・中学校(3,192人分)ともに、保護者の負担分を無償化する(完全無償化)には概算で約4億8千万円の財源が必要になります。
これに市の負担分…給食運営費・給食施設維持管理費・正規職員人件費(栄養士9人・調理員4人)・扶助費(就学援助費・特別支援教育就学奨励費)が、約6億1千5百万円。
ここには光熱水費は含まれておらず、これから必要になる学校給食施設の老朽化に伴う更新費用は含まれていません。
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上程された議案(予算案含む)や請願・陳情に対する議員の意思は、賛成か反対かの二択です(退席という裏技…もありますが)。
「願意を妥当と判断し、その方向に向けて取り組む判断」をするか、「厳しい財政状況を踏まえた判断」をするか。
正しいか、間違っているかということではなく、それぞれの信念と時々の判断に則って結論を下すことになります。
これからは益々、こうした厳しい判断を行うことになりますが、持続可能な自治体経営のため、そして、選ばれるまちに向けた最適解を目指して悩み、考え、伝え、議論し、行動して行く所存です。