昨日に引き続き、本日も茗荷谷のTRC(図書館流通センター)にて、議員研修を受講いたしました✍️
(*昨日は、4月24日に続く「自治体と内部統制」の第2回目の研修でした)
本日のテーマは「公共施設マネジメント」について。
ざっくり言うと、高度経済成長期に伴う人口増加・宅地開発に伴う行政サービスおよび市民生活の基盤整備の関係で、急ピッチで整備した「学校・公民館・道路」などの公共施設等が建設・設置から40年以上の月日が経ち、老朽化が進んでいます。よって、どの自治体においても同様に、「各種公共施設の老朽化に伴う更新や再整備(再編・統廃合を含む)」に着手して行かなければなりません。
当然ながら、莫大な費用が必要な訳ですが、本格的な少子高齢社会に入っている我が国においては、社会保障費を筆頭に支出は増えることはあれども、それらを賄うだけの潤沢な財源は(当たり前には)何処にも用意されていません。
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社会保障費はうなぎ登り状態です。
その上に、各種施設の維持補修・改修・更新費用が発生する訳です。
統廃合しない限り、建設した施設の全てがその対象となるのです。
打ち出の小づちなど何処にもなく、魔法のような策もありません。
真剣に考えれば考えるほど、途方に暮れ、気を失いそうになる課題です。
しかし、
課題を目の前にして頭を抱えているだけでは何も解決することは出来ません。
課題解決をこれ以上先送りして、ツケを次代に先送りすることは絶対に許されません。
ましてや、成り行き任せで、無為無策で過ごしたり、指をくわえて事態を眺めている訳には行きません。
でも、実態としては、この間の対応は正に上記の通りだったと言わざるを得ないのです。
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そこで…
「国は、2013年(平成25年)11月に「インフラ長寿命化基本計画」を決定し、インフラの老朽化対策を進めるべく、2014年(平成26年)4月に公共施設等の総合的かつ計画的な管理を推進するために、各地方公共団体は「公共施設等総合管理計画」策定の要請を受けました」
本市が2016年(平成28年)6月に策定した計画は以下のサイトでご確認いただけます。
我孫子市公共施設等総合管理計画:我孫子市公式ウェブサイト
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問題は「どのように(具体的に)実行するか(できるか)」です。
計画は作ったけれども、何一つ先に進まない…(進んでいない、進める覚悟がない)。
そうなってしまうと、ババくじを引かされるのは、何の罪もない次代を担う私達の子や孫たちです。
我孫子市は、平成24年から公共施設包括施設管理業務委託を導入するなど、先進的に取り組んでいる事業もありますが、「本丸」にどのように着手して行くか?(行くべきなのか?)について、最新の取り組み事例(反面教師含む)や考え方について学びを深めたいと考え、今回のTRCセミナーを受講した次第です。
TRCセミナー「まちの課題を解決する図書館」
待ったなし! 公共施設マネジメント
計画実行の歯車をこうして動かせ
地方自治体の公共施設マネジメントは、「公共施設等総合管理計画」の策定を経て実践段階に入っています。推進体制やノウハウ、庁内外での合意形成、個別施設計画との関係など課題も多く、統廃合・再編は思うように進んでいないのが実状です。この間、インフラでは全国で2,559の橋が財政難による改修遅れのため通行規制されていることも明らかになっています。公共施設を同様の事態に陥らせないためには何が必要でしょうか。今回は、「公共施設等総合管理計画」策定後における地方自治体の取り組み状況や課題を検証しながら、今後、公共施設マネジメントの歯車を動かし成果を得ていくための突破口と展開のあり方について考えます。
講義1:「実践」視点からの公共施設マネジメント〜スピード感覚が生死を分ける
講 師:南 学さん(東洋大学客員教授)…代表取締役をつとめられているパブリックマネジメント株式会社
講義2:計画と実践のリンク〜包括施設管理業務委託という手段、まずは決め方を決めること
講 師:寺沢弘樹さん(特定非営利活動法人日本PFI・PPP協会 業務部長)
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目から鱗の、あっという間の、非常に濃密な3時間半の研修内容であり、参加して本当に良かったと感じました。
<本日の気づき>
○前例踏襲、固定概念に捉われると何一つ進められないばかりか、事態を悪化させて行く危険性がある。
○住民のニーズ・ウォンツ、実態をキッチリ・シッカリ・ミッチリ分析し、取り組めることから着手する。
○正しい現状認識、本氣で取り組む人材、着実に事業を進めるバックアップ体制(トップの覚悟)が肝である。
○資産の有効活用・公民連携(民間の知恵・資力・フットワークを存分に活かす)
○資金調達手段は(意外と)多様である(「補助金頼み」に陥らない。借金こさえるだけが能ではない)。
○下を向かない、後ろを振り向かない。でも、嘘はつかない。
○明るく・楽しく・カッコよく、悲壮感を漂わせることなく前向きに取り組むことが大切。
○正確な情報の共有がやっぱり大切。そこから共通の課題認識や危機意識が生まれ、事業への理解に繋がる。
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大切なのは、やっぱり一にも二にも「ヒト」であることを再確認。
公共施設マネジメントに限りませんが、この課題は特に、どれだけのヒトが「自分の問題」として捉え、「勇気を持ち、知恵を出し、汗を掻けるのか?」が如実に問われている、超えなければならない課題です。
本日得た考え方やアイディアを踏まえ、本市の課題解決に「置き換え」て取り組んで行く所存です。